駅前のバス停のベンチ。
60代くらいの女性4人。
ワイワイ話しているのかと思ったら、
「あそこで私のことボロのチョンに言ってたんちゃうんか?!」
と言いながら、一人の人が隣の女性を何度も叩いてる。
叩かれた方がオロオロしていると、
他の2人もたたみ掛けるようにその人を責める。
悪口を言った言わないの喧嘩か、もっと根深いものか。
駅へ急ぐ私は、横目に通り過ぎるしかできない。
駅に着いてからふり返ると、
1対3の争いは激しさを増している。
原因が何か知る由もないが、
攻撃されている人の悲壮な表情がいたたまれない。
年を取るごとに人間丸くなっていく、なんて思うのは、
若輩者の身勝手だと実感しながら、改札の中へ入った。


佐伯祐三展に行った。
泣いた。


中央大通りはつぶれた銀杏の実の匂い。
もう秋だ。